行政書士受験生に伝えたい7つのこと その5
合格のための7つのこと
その5 憧れの行政書士を見つける
資格試験の勉強をしている時、「その資格を取ってどうするの?」と聞かれることは、誰もが経験することだと思います。
私もTOEICのスコアをただ追いかけていた時、「800点取ってどうしたいの?」と、よく聞かれました。
800点を取ることが目標だった私には、その意味がよく分かりませんでした。
そう言えば大学生の時も、「目標となる教師がいない人は、教師は諦めた方がいい」と教授に言われ、衝撃を受けたものです。
小学生の時から、ひたすら国語の先生になると決めて、そのために国文学科に入ったというのに、
あと1年で卒業という時に、そんな衝撃的な言葉を突きつけられるとは、、、。
私には尊敬する教師なんていなかったし、「あんな先生にはなりたくない!」と考えながら、教員を目指していたところがありました。
では、どんな教師になりたいのか。そう聞かれると、「生徒を裏切らない教師」のような、曖昧な答えしか出てきません。
気の弱い私は、そこで教員を諦め、まったく興味のなかった一般企業への就職活動を慌てて始めることになりました。
TOEICに話を戻すとこうです。
自分の勤務先である会社が、5年後に100%外資になると発表がありました。
必ず英語が必要になると考えた私は、行ったこともない海外に1人旅してみたり、英語の速読の学校に通ったり、
最終的に、「企業が好むのはTOEICのスコアが高い人」と結論付け、TOEICに2年間はまることになります。
TOEICのスコアというのは、やった分だけ上がりますが、英語を使う力が一緒に伸びるかというと難しいところです。
それでもスコアが上がれば、社内では評価され、英文資料作成などの仕事が回ってきます。
スコアを毎年上げることで、勉強している人、努力する人としても評価されます。
それで?その後、どうなるのか?
私の場合はこうでした。
TOEICのスコアはそれほどではないけど英会話は出来る、という先輩社員から、
「manyのあとに単数形が来てるから直して」と、ケアレスミスを大げさに注意され、
外国人との会議にアサインされ、会議中に聞くことに集中していると、
「外国人は喋らない日本人をバカだと思うから、何でもいいから喋って」と注意され、
スコアを上げなければしなかったであろう悔しい経験をすることになりました。
もちろん、国語の教師を目指したことも、TOEICスコアを上げるための勉強も、
私にとってはとてもとても貴重な経験となって、今の私の大切な要素となっています。
人生に無駄な経験なんてないのです。
ただ、あの時にもっとちゃんとした目的があれば、
資格を取ることそのものが目的なんて状態でなければ、
私はもっともっと自分の経験を活かして、色々な場所で活躍出来たのかもしれません。
つまり、「目標となる教師をもつ」ということや、「目的をもってスコアを上げる」ということは、
ゴールに向かうためのスタート地点を設定し、そこから先の本当のゴールへ向かって行くということなのです。
資格を取った、何かになったという状況は、ようやくスタートラインに立ったに過ぎません。
今、それが実感出来るのは、合格し、開業したことをスタートラインと捉え、
目標となる行政書士の先生がずっと先を走っている姿を意識し、
それに少しでも近づこうと動いているからなのだと思います。
資格の取得は目的ではないはずです。
その先に何を見るのか。
具体的に目標となる行政書士の先生がいると、その先の夢はどんどん膨らみます。
ブログや著書に触れて、ぜひ自分の目標となる先生を見つけてください。
そして、試験に合格したら、実際に会って、お話ししてください。
その時に感じたことが、その後の自分に大きく影響するかもしれません。
合格してお話をしているイメージだけでも、かなりモチベーションが上がると思います。
最後に、実は資格取得が目標になっているという受験生の皆さん、今はそれでも問題ありません。
勉強中や、合格後に目的がはっきりすることもあります。
私のように気弱に諦めてしまうことなかれ。
どうか合格目指して突き進んでください。